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メカニカルキーボードのキースイッチ一覧表を作りました。
「メカニカルキーボードって何ぞや」という人以外は、目次から一覧表まで飛んでくださいね。
メカニカルキーボードとは
メカニカルキーボードとは、物理式あるいは光学式のキースイッチを利用したキーボードです。
キースイッチはキーごとに設置されているため、どこかのキーが壊れてもそこだけ修理できるのが特徴。
先日記事にした「WENRUI RK61」も、赤軸のメカニカルキーボードです。
キーボードはスイッチの方式によって、以下の種類に分けられます。
- メンブレン
- パンタグラフ
- メカニカル
- 静電容量無接点方式
キーボードの種類と特徴
メンブレン
メンブレンは、キートップと基盤との間にラバードームがあるタイプのキーボードです。
メンブレンキーボードの特徴は以下の通り。
- 安い
- 静か
- ぶにゅんぶにゅん
メンブレンのメリットは、コスパに優れて静音性が高い点。有線なら1,000円程度で買えます。
例:ELECOM 有線メンブレンキーボード
その代わり打鍵感は「ぶにゅんぶにゅん」です。劣化も早く、ラバードームが固くなれば「きにゅきにゅ」になります。
メンブレンの「ぶにゅんぶにゅん」については、ガジェット系YouTuberの「とモヤシ」さんをご参照ください。
パンタグラフ
パンタグラフは、キートップを菱形のスイッチで支えているタイプのキーボードです。菱形のパンタグラフ部分は「シザースイッチ」とも呼ばれます。
構造的に、厳密にはパンタグラフもメンブレンの一種。
パンタグラフキーボードの特徴は以下の通り。
- 薄い
- 静か
- タッチが軽い
パンタグラフはノートPCの内蔵キーボードに採用される構造です。
薄くて、タッチも軽いのが特徴。折りたたみ式のパンタグラフキーボードもあり、持ち運びに適しています。
例:EWIN 折りたたみ式キーボード
打鍵音も「パチパチ」と割と静か。Bluetoothでタブレットやスマホに接続して、カフェとか出先でちょっと作業したいときなんかにいいですよ。
メカニカル
メカニカルキーボードは、個別のキースイッチがキーごとに設置されているキーボードです。
キースイッチは「クリッキー」「タクタイル」「リニア」に大別され、種類によって打鍵感や打鍵音が大きく異なるのも特徴。
基本的には厚みのあるキーボードですが、「ロープロファイル」と呼ばれる薄型モデルも存在します。
代表的なキースイッチは、ドイツCherry社が開発したCherry MX軸。
RazerやLogicoolなどのゲーミングブランドは、独自のキースイッチを開発したりもしています。
キースイッチの大まかな分類としては以下3種。
- クリッキー:「カチッ」としたクリック感あり
- タクタイル:クリッキーほどではないがクリック感あり
- リニア:クリック感なし
軸ごとのカタログスペックは、後述の表を御覧ください。
「盛大にキーボード音を鳴らすことこそ正義!」と思っているなら「クリッキー」をどうぞ。
「打ってる感は欲しい」と思うなら「タクタイル」を、無難にいきたいなら「リニア」を選ぶと良いでしょう。
静電容量無接点方式
静電容量無接点方式は、物理的な接点が存在しないため、理論上は半永久的に使えるキーボードです。
キーボード沼界のラスボス的存在。
「HHKB」「東プレREALFORCE」「NIZ」が存在し、それぞれの信者が日夜鎬を削り合っています。海外限定だった「レオポルド」も国内流通が見られるようになり、今後どうなっていくことやら。
※「HHKB」「東プレREALFORCE」のリンクは各公式サイトに飛びます。
静電容量無接点方式の特徴は以下の通り。
- 高耐久
- 値段も高い
- もはや芸術
「東プレREALFORCE」の押下圧30gは、静電容量無接点方式、メカニカルすべての中で最軽量。「もはや押してないんじゃないか」と思うレベルでしょう。
「HHKB」は押下圧45g、「NIZ」は40gです。「東プレREALFORCE」には45gモデルも存在するし、キーごとに押下圧が違う「変荷重」のモデルもあります。
静電容量無接点方式の比較は、ガジェット系YouTuber「なおしま」さんの動画が面白いです。
キースイッチ一覧表
メカニカルキーボードのキースイッチを、一覧表にしました。
押下圧、アクチュエーションポイント(接点)、ストロークをまとめてあります。個人的な備忘録も兼ねています。
方式 | メーカー | 名称 | 押下圧 | 接点 | ストローク | 分類 |
---|---|---|---|---|---|---|
メカニカル | Cherry | MX青軸 | 60g | 2mm | 4mm | クリッキー |
メカニカル | Cherry | MX茶軸 | 55g | 2mm | 4mm | タクタイル |
メカニカル | Cherry | MX赤軸 | 45g | 2mm | 4mm | リニア |
メカニカル | Cherry | MX黒軸 | 60g | 2mm | 4mm | リニア |
メカニカル | Cherry | MX銀軸 (Speed silver) | 45g | 1.2mm | 3.4mm | リニア(スピード) |
メカニカル | Cherry | MX静音赤軸 (SILENT Red) | 45g | 1.9mm | 3.7mm | リニア |
メカニカル | Cherry | MX静音黒軸 (SILENT Black) | 60g | 1.9mm | 3.7mm | リニア |
メカニカル | Cherry | LowProfile赤軸 | 45g | 1.2mm | 3.2mm | 低背リニア |
メカニカル | Cherry | LowProfile銀軸 (LowProfileスピード軸) | 45g | 1.0mm | 3.2mm | 低背リニア |
メカニカル | Cherry | VIOLA軸 | 45~75g | 2.0mm | 4.0mm | リニア |
メカニカル | Gateron | 青軸 | 60g | 不明 | 4.0mm | クリッキー |
メカニカル | Gateron | 茶軸 | 55g | 不明 | 4.0mm | タクタイル |
メカニカル | Gateron | 赤軸 | 45g | 不明 | 4.0mm | リニア |
メカニカル | Gateron | クリア軸 | 35g | 不明 | 4.0mm | リニア |
メカニカル | Gateron | 黒軸 | 60g | 不明 | 4.0mm | リニア |
メカニカル光学 | Gateron | 青軸 オプティカル | 55g | 2.3mm | 4.0mm | クリッキー |
メカニカル光学 | Gateron | 茶軸 オプティカル | 55g | 2.0mm | 4.0mm | タクタイル |
メカニカル光学 | Gateron | 白軸 オプティカル | 35g | 2.0mm | 4.0mm | リニア |
メカニカル光学 | Gateron | 赤軸 オプティカル | 45g | 2.0mm | 4.0mm | リニア |
メカニカル光学 | Gateron | 黒軸 オプティカル | 60g | 2.0mm | 4.0mm | リニア |
メカニカル光学 | Gateron | 銀軸 オプティカル | 45g | 1.0mm | 3.2mm | リニア |
メカニカル光学 | Gateron | 黃軸 オプティカル | 35g | 1.0mm | 3.2mm | リニア |
メカニカル | Kailh | 白軸 | 45~55g | 1.8mm | 3.6mm | クリッキー |
メカニカル | Kailh | 茶軸 | 45~60g | 1.8mm | 3.6mm | タクタイル |
メカニカル | Kailh | Burnt Orange | 70~60g | 1.8mm | 3.6mm | タクタイル |
メカニカル | Kailh | 赤軸 | 45g | 1.8mm | 3.6mm | リニア |
メカニカル | Kailh | 黒軸 | 60g | 1.8mm | 3.6mm | リニア |
メカニカル | Kailh | Dark Yellow | 70g | 1.8mm | 3.6mm | リニア |
メカニカル | Kailh | Red Pro | 35g | 1.8mm | 3.6mm | リニア |
メカニカル | Razer | グリーン軸 | 50g | 1.9mm | 4.0mm | クリッキー |
メカニカル | Razer | オレンジ軸 | 45g | 1.9mm | 4.0mm | タクタイル |
メカニカル | Razer | イエロー軸 | 45g | 1.2mm | 3.5mm | リニア(スピード) |
メカニカル光学 | Razer | クリッキーオプティカル | 45g | 1.5mm | 不明 | クリッキー(スピード) |
メカニカル光学 | Razer | リニアオプティカル | 40g | 1.0mm | 不明 | リニア(スピード) |
メカニカル | Corsair | OPTスイッチ | 不明 | 1.0mm | 不明 | リニア(スピード) |
メカニカル光学 | Corsair | Corsair OPX | 不明 | 1.0mm | 不明 | リニア(スピード) |
メカニカル | Logicool | GX青軸 | 50~60g | 2.0mm | 4.0mm | クリッキー |
メカニカル | Logicool | GX BROWN | 50~60g | 1.9mm | 4.0mm | クリッキー |
メカニカル | Logicool | GX RED | 45~50g | 1.9mm | 4.0mm | リニア |
メカニカル | Logicool | ROMER-G タクタイル | 45~50g | 1.5mm | 3.2mm | タクタイル |
メカニカル | Logicool | ROMER-G リニア | 45g | 1.5mm | 3.2mm | リニア |
メカニカル | Logicool | GLクリッキー | 50~60g | 1.9mm | 4.0mm | 低背クリッキー |
メカニカル | Logicool | GLタクタイル | 45~50g | 1.5mm | 3.2mm | 低背タクタイル |
メカニカル | Logicool | GLリニア | 45g | 1.5mm | 3.2mm | 低背リニア |
メカニカル静電容量 | VARMILO | グリーン軸 | 50g | 不明 | 4.0mm | クリッキー |
メカニカル静電容量 | VARMILO | ローズ軸 | 55g | 2.0mm | 4.0mm | リニア |
メカニカル静電容量 | VARMILO | 桜軸 | 45g | 2.0mm | 4.0mm | リニア |
メカニカル静電容量 | VARMILO | オレンジ軸 | 38g | 2.0mm | 4.0mm | リニア |
メカニカル静電容量 | VARMILO | デイジー軸 | 35g | 2.0mm | 4.0mm | リニア |
メカニカル | ROCCAT | Titanメカニカル(タクタイル) | 45g | 1.8mm | 3.6mm | タクタイル |
メカニカル | ROCCAT | Titanメカニカル(リニア) | 45g | 1.4mm | 3.6mm | リニア |
メカニカル光学 | ROCCAT | Titan optical(タクタイル) | 45g | 1.8mm | 3.6mm | タクタイル |
メカニカル光学 | ROCCAT | Titan optical(リニア) | 45g | 1.4mm | 2.8mm | リニア |
メカニカル | Outemu | 青軸 | 60g | 2.0mm | 不明 | クリッキー |
メカニカル | Outemu | 茶軸 | 60g | 2.0mm | 不明 | タクタイル |
メカニカル | Outemu | 紫軸 | 65g | 2.0mm | 不明 | タクタイル |
メカニカル | Outemu | 赤軸 | 60g | 2.0mm | 不明 | リニア |
メカニカル | Outemu | 黒軸 | 80g | 1.5mm | 不明 | リニア |
VARMILOのメカニカル静電容量も含め40個以上のキースイッチを記載してありますが、これでもまだほんの一部です。
それぞれのメーカーにも情報の少ないキースイッチがあったり、Cherry MX互換の「OUTEMU」とかもあるので、キースイッチはこれで全部ではありません。
※2021年6月27日 OUTEMU キースイッチ5種を追加しました。
まとめ
メカニカルキーボードの、キースイッチの一覧表を作りました。
個人的に抑えておきたいポイントは以下4点
- 押下圧
- アクチュエーションポイント
- キーストローク
- タクタイルフィーリング(クリック感)
個人的に今一番気になっているキースイッチは、「VARMILO メカニカル静電容量」。
今後、静電容量無接点方式についてもまとめていきたいですねー。
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