【知ってた?】視野の広さ=「知覚力」。気付き力を上げる3つの方法

世の中には「この人すごいな」と思う人って、たくさんいますよね。

職場の上司や先輩を「すごいな」と思えれば、その憧れに向かって頑張ろうと思えます。

 

仕事で成果を上げる具体的な手法として、PDCAサイクルなどを学ぶ重要性は多くの人が認識しているところでしょう。

しかし「思考→実践」の前段階として、多くの人が見落としている要素があります。

 

今回は「思考」の前提である「知覚」にスポットを当てていきましょう。

 

「知覚」は「思考」の入り口

「この人すごいな」と相手に思わせる最も重要な要素とは何か。

それは「知覚力」です。

 

「準備が8割」や「段取りがすべて」など、「思考」の重要性は誰もが認識する部分ですよね。

新人教育やビジネス書などでも「思考→実践」の重要性や、具体的な手法・手段については多く取り上げられています。

 

しかし思考の前提となる「知覚」を意識する人は、少ないのではないでしょうか。

それもそのはず、知覚は無意識に行わているからです。

 

知覚は思考の前段階で、すべての物事の入り口に当たります。

実は物事は「知覚→思考→実践」のプロセスで成り立っているのです。

 

たまに相手に対して「もっと考えて動け」という人がいますが、考えないで行動している人はいません。本人なりに判断し、考えて動いています。

ではなぜ「もっと考えて」と言われる事態が起きるのか?

それを紐解く鍵も「知覚」にあると、私は考えています。

 

思考するためには材料が必要で、「知覚」は「どの材料を選択するか」、「知覚力」はその「材料を集める力」といえます。

そもそも取捨選択する材料や量が違うので、その後の思考も変わってくるというわけです。

 

この「知覚」・「知覚力」について、多くの人は「センス」や「才能」ととらえているのではないでしょうか。

先天的に備わった「才能」で、磨けるものではないと思っていませんか?

 

しかし知覚力は「生まれ持った才能」などではなく、後天的に磨けるものです。

深堀りしていけば、社員教育などで組織的な取り組みにも活かしていける要素であると、いくつかの本を読んだりして、私はそう感じました。

 

・「知覚」は相手に「おぉっ」と思わせる最も重要な要素。
・無意識に行われるため、取り扱われることが少ない。
・先天的な才能ではなく、何歳からでも磨くことが可能。

 

知覚力を磨く方法

では無意識の「知覚」を意識して、「知覚力」を磨くためにはどうすればいいのか?

 

知覚力を磨く上で重要だと感じた方法や概念は、以下の3点です。

・「哲学する」
・「芸術から学ぶ」
・「マインドフルネス」

「哲学する」

知覚力を磨く方法、まず1つは「哲学する」です。

哲学といっても、古典的な哲学を勉強するわけではありません。

 

私のとらえる哲学とは「知を愛する」ことであり、「物事を本質的にとらえようとする姿勢」を指しています。

 

知覚を例に挙げたように、私たちは無意識・無自覚な行動を多くとっています。

 

「なぜそう感じたのか?」「本当にそうだろうか?」と疑問を投げかけ続ける。

古くから続いていること、慣習として無意識化していることにこそ、疑問を投げかける価値があるでしょう。

斜に構える、ひねくれ者になるというわけではなく、極力客観的に物事を見つめられるように努めるのです。

 

そのためには、身の回りの物事や他人の考えに対して、心の中で反証的な問いかけを繰り返すのが有効でしょう。

 

人間には「確証バイアス」が常に働いています。「自分の考えに沿う情報を優先的に仕入れ、反する情報は無意識に排除する傾向」があるのです。

このバイアスも無意識の領域。

 

だからこそ、自分や他人の無意識に疑問を投げかけ続ける「哲学する姿勢」が必要なのです。

「芸術から学ぶ」

知覚力を磨く方法として有名なのは「芸術から学ぶ」方法です。

 

オフィスに絵画が飾ってあったり、世界的に有名な創業者や実業家は芸術に関する趣味を持っていたりするイメージがありますよね。

あれは見栄えなどの問題ではなく、芸術は知的生産力の向上にも効果があるのです。

 

「絵画観察トレーニング」は、アメリカで考案された知覚力トレーニング法として科学的に効果が実証されています。

 

芸術を通して知覚力を磨く有用性は、以下の本を通して知りました。

 

 

『知覚力を磨く 絵画を観察するように世界を見る技法』|著者:神田房枝

感覚的に「センス」と呼ばれているものを体系的に説明できないか、そう考えているときに出会ったのがこの本です。

絵画には全く興味がなかった私ですが、この一冊を通して興味も湧いてきました。

 

・細部まで時間をかけて観察し、それぞれの要素がもつ意味を考える。
・「全体像」ではなく「全体図」を見る

 

これらは絵画鑑賞だけでなく、日常のふとした瞬間にも適用されます。

「意味を考える」は前述の「哲学する」と通じる部分です。

 

絵画、芸術に画一的な正解はありません。

だからこそ、その表現に込められた意味を深堀りする価値があるといえるのでしょう。

「マインドフルネス」

「今、ここ」に集中する「マインドフルネス」も、知覚力を磨く方法の1つです。

 

「マインドフルネス」は、職場で悩む私に、信頼する上司が「僕はあまり悩まない。この3つで大体の悩みは解決すると思う」と紹介してくれたうちの1つで、他の2つは「栄養」と「筋トレ」です。真理。

 

「マインドフルネス」は集中力の向上や心身のリフレッシュに効果的で、呼吸などを通して自己洞察を深められます。

 

「今自分が感じていること」に意識を集中させて、ありのままをとらえる。

そのプロセスを通して、自分の無意識に気付く体験ができるのです。

 

また、脳を休める方法は「睡眠」と「瞑想」の2つしかないといいます。

集中力の向上やストレス軽減、感情コントロールの向上など、マインドフルネス瞑想の効果は実験や企業での取り組みを通しても実証されています。

 

マインドフルネスについては私も勉強中です。

動画や本も多く出ていますので、ぜひ実践してみてくださいね。

 

まとめ

今回は無意識の「知覚」・「知覚力」と、知覚力の磨き方についてみてきました。

 

・物事は「知覚→思考→実践」のプロセスから成り立つ。
・知覚は無意識に行われる。
・知覚力はトレーニングで磨ける。
・知覚力を磨く方法は「哲学する」「芸術から学ぶ」「マインドフルネス」。

 

大切なのは、自分の無意識に気付くことです。

無意識、固定観念による思考・行動に気付ければ、「これからどうするか」の建設的な考え方にも結びつきやすくなるでしょう。

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